今年春、おかげ様で会社は創業40周年を迎えることができた。そして、めでたい分けではないが我々夫婦も今月中旬、結婚41年を迎えることができた。できたと言うのは、周りで熟年ナントカが多過ぎて、そんな表現にもなるのかと。

　しかし、私共も決して順風満帆に暮らして来たわけではない。秋田の片田舎に育った私と都心のベッドタウン育ちの妻との環境の違いと若さの至りからか、何かと言い合いが多く、衝突やニアミスが幾度となく繰り返された。ただよく聞く所の何日も口を利かないということだけは一度もなく、すぐに普通の会話に戻ることが、今思うと幸いしたのかもしれない。

　そんな若かった夫婦もどんなことで腹が立つのか、何を言ったら嫌なのかをお互いに学習していく。思い返してもいつ言い合いをしたのかの覚えがないくらい、波風が立たない。

　又、共通の趣味であるゴルフや映画、旅行などで一緒に行動するのが当たり前になっていて、お互いが空気のような存在である。そんな馴れ合いからか、私は他人に妻を紹介する時、「私の本妻です」と言うと、妻も心得ていて「本妻です」まあこんな感じである。

　寿命を考えるとあと何年一緒に暮らせるものか分からないが、老々介護での苦労だけはかけたくないと願っている。と表向きは言っているが、お互いの親の寿命をはかりにかけると、私が生き残ると本心では思っている。